僕は地味な子供だった

 妙なタイトルで書き始めてしまった。まあ、書き慣れない文章を書いているのだから、多少のぶれは許して頂きたい。これから精進します。

 なんでこんなタイトルで書き始めたのか、自分でもよくわかっていないんだが、その名の通り、僕は地味な子供だった。クラスにいつもいる、ひょうきんな人気者とか、スポーツが得意なモテ男とか、そういうタイプではなかったということだ。なんというか、すごく、取り柄のない奴だったのだ。目立たない存在というかね。

 ま、今でもそれは変わってないって言えば、変わってないんだけど、僕が言いたいのは、そういう表面的ないわゆる「派手さ」がない、っていうことでもなくて、なんとなく、精神が「地味」なんだよね。

 精神が「地味」って言っても、分かりにくいかもしれないけど、なんというか、年寄りじみているとでも言えばいいのかな?せんべいとお茶があれば幸せっていうのか、なんとなく、質素な奴だった。

 それで、今でもよく覚えているんだけど、クラスの女子に、Mさんって子がいて、この子が、まあ、なんていうか、洒落てるんだよね。洒落てるっていうか、まあ、「派手な」タイプの女子なんだよ。まあ、容姿もいいし、それに何といっても、おっぱいがすごく大きくて。

 今でもよくその子のおっぱいのことは考えるな。小学生のくせに、ちゃんと立派な谷間まであって。なんで谷間のことなんて覚えてるのかな?よくわからない。小学生が谷間見える服を着てるわけないのにね。まあ、とにかくそんな女子がいて、その子が僕の「地味さ」についてすごくよく理解してる風だったのを今でもよく思い出す。

 詳しいことは省くけど、なんていうのか、その子と僕の間にあった、「地味さ」を巡った小競り合いみたいなのがわりとよく記憶に残ってるんだよ。ま、詳しいことは敢えて書かない。でもさ、子供のころにあった、そういう小競り合いみたいなのが、意外とよく記憶に残っていたりすることってないだろうか?

 その子は、結局ぶくぶくに太って、小学生のころの容姿は見る影もなくなっちまったんだけどね。これはおれが高校生になってから、その子と再会した時の話だ。その時の驚きもよく覚えてる。