年末の散財

 年末は財布の紐が緩むという。僕のような半仮死状態(社会的に)の人間にとっても、年末の浮かれムードは財布の紐を緩ませる効果があるようだ。今日なども、つい先日、女子高生のツイキャスリスナーが紅白を見る動機として、「欅坂46」と「乃木坂46」の存在を挙げていたことから、彼女たちの動向が気になり、雑誌をコンビニで見かけた瞬間、そこに棒立ちになってしまったのだった。

 女子高生と仲良くなりたいという見え透いた動機はさておき、人の興味関心に興味を持つのは悪いことではない。さらに、ツイキャスの常連客である大人の女性までもが、「欅坂は可愛い」と公言したのだから、僕としてはなおのこと興味を惹かれたのだった。

 こうしたことに散財するのは本当に気分のいいものである。最初散々迷い、自分を叱咤し、店を出ようとした僕だったが、この機会を逃すと二度とこのような「善行」を自分が行う機会など巡ってこないような気がして、690円など安いものだと見切りをつけ、レジに再び並ぶことにした。

 先ほど買い物をしたレジの店員さんは何となく不思議な気がしたかもしれない。欅坂46のファンであれば、こうした雑誌を買い忘れることなどないだろうからである。店員さんには申し訳ないが、おれは欅坂46のファンではない。あくまで女性の生態を勉強するために欅坂46の特集雑誌を買っただけなのだ。

 家に帰ってきて、必死に欅坂46に関する研究を始めた。そこにはこんなことが書いてあったものだ。「『瞬発力』でおもしろ回答を出せ 大喜利に挑戦!」

 どうやら、欅坂46のバラエティで活躍する二人のメンバーが自分のバラエティ力を試すため、対戦形式で色々な企画をやっているらしい。

 僕は正直、こうした「女性たちの私が面白い」競争はあまり好まない。本気の対戦ではなく、あくまで、女性性に寄り掛かった一種の茶番になることが多いからである。

 ところが、僕は彼女たちの対戦形式をことごとく楽しんで読んでいった。お絵描き対決、漢字対決、トーク力の比較……。なるほど彼女たちの魅力はこういうところにあったのか……。

 詳しく書くことは避けたいが(正直まだよくわかってないし)、「オダナナ」と呼ばれている子はなかなか面白いな、と僕は思った。

 バラエティクイーンと呼ばれているらしいが、なんとなくわかるような気がする。オダナナさんと、おぜきさん。この二人の対決コーナーともう一つ小林由依さんの特集コーナー(このコーナーにも織田奈那(オダナナ)さんが絡んでいる)だけ読んで、別の特集を読み始めたら、眠くなって放り出してしまった。

 というわけで、今回の散財の報酬としては、「オダナナ」さんのことを知ることができたこと、そして、僕のキャスに来てくださっている二人の女性との話題が一つできたことだ。新年を迎え、僕の学習意欲はもっと爆発していくことだろう。これからもキャスのリスナーの方に興味関心の幅を拡げてもらいたいと思う。キャスっていいね。ってことで、僕のキャスを聴きに来てください、という宣伝も兼ねて、筆を置く。まあ、また書きます。新年おめでとう。今年もよろしく!