コンビニの女の子

ついに「高校生なん?」と聞いてしまったのである。近所のコンビニの女の子に……。
こっちとしては何のメリットもない。なんでこんなガキの相手をおれがしなくてはならないんだ?
しかし、その子が非常に可愛らしかったためについに魔の手に落ちてしまったのだった……。
「はい。高校生です」ふむ。その後、何年か聞いたところで、「二年生です」と答えられ、早速会話はストップしてしまった。ここで、相手はすかさず「nanacoカードいかがですか?(笑)」と聞いてくる。
実は前回もこの「nanacoカード攻め」に遭ったのだった。前回は、「いや………、うん、いいよ、ごめんなさい(カードの類は住所書くのとかめんどくさいし)」みたいな感じで終わったのだが、その際に向こうがにこにこしていたためにこちらとしてもなんとなくおかしくなって、ついつい笑ってしまった。
で、そんなことがあったから、今回、「高校生なん?」と聞いてみた(気を利かせて)のだが、会話が途切れた隙をついて「nanacoカード攻め」にまたしても遭遇し、まんまと敵の魔の手に落ちてしまったのだった……。
正直カードの類は全く持ちたくなかった。しかし、なんか妙に人懐っこいというか、愛想がいいので、ついつい買ってしまった。しかし、おれ自身、最初にこの子をバイトとして見かけたときは、「愛想がいい」などとは露ほども思っていなかったのである。
むしろ、おれはちょっと訝しげな目でこの子のことを見ていた記憶がある。「なんだろう、この子。まだ高校生なのにアルバイトか~。何買うんだろ。なんか嫌だな~」とか思ってたのに……。
よくわからんが愛想よく接されると、抵抗力を失ってしまう。騙されやすい体質になっていなければいいのだが……。