女子について

普通に可愛い、ということと、「ぶりっ子」は全然意味が違う。
数年前のことだが、「おれの話ってわりと女の子は素直に聞いてくれるよ」とある女子に言ってみた。すると、その女子は、「へええええ。『キャアアアア!!ヒロカズさんの話ってチョー面白ーーい!!大好きーーー!!』みたいな感じなんや。いいねえ」とすごく嫌味っぽく言ってくれたものだ。
僕はそれを聞いてただただ唖然とし、「そんな怒るようなことか?」と真剣に不思議に思ったことを記憶してる。
おれは何も、「俺の話って面白いだろう?黙って俺の話を聞いて、ただただ敬服しなさい」みたいなことを思ってるわけじゃない。こんなこと敢えて言うまでもないことだと思うのだが。
女子が「面白い」と言ってくれたら、「あ、この子はちゃんと俺の話聞いて、理解してくれてるんや。ありがたいな」と思うし、むしろ、その理解力に感心するくらいなのだ。
ただただがっかりするほかない。別にぶりっ子が嫌いなわけではない。ぶりっ子してくれたら、それはそれで非常にありがたいし、おれは素直にそのぶりっ子にデレデレする自信もあるのだが、幸か不幸か、おれの前でぶりっ子するような奴はいない。多分、そうしてもあまりいいことがないからだろう。ぶりっ子する理由がない。